
本当に凄い試合でしたねぇ〜。本日行われた『
サン・クロレラクラシック』の最終日。もう結果は皆さんがご存知の通り17歳、石川遼選手が大会全て首位を守り抜きプロ初の完全優勝を遂げました!今回の2位のB・J(ブレンダン・ジョーンズ 豪州)との一騎打ちはまったく目が離せない名勝負でした。
15番まで首位を一打差で守っていた石川選手は、次の16番でB・Jに並ばれてからは手に汗握る攻防。ちょっとしたミスショットが命取りの場面。しかし、少し不安定な石川選手のショット。そこへジリジリとプレッシャーをかけるB・J。そして最終ホールへ。
最終ホールは先にティーショットを打ったB・Jが右のバンカーへ入れてしまいました。絶好のチャンスと思われましたが、何と続く石川選手も同じバンカーへ。しかもテレビで見る限りではB・Jよりも不利な場所。もうこうなるとどうなるかわからない時に二人の選手は最高のショットを見せてくれました。
石川選手のバンカーからのセカンドショットは、これ以上ない素晴らしいショットでグリーンを捉えました。この一打で石川選手優勢かと思った次のB・Jのセカンドショットがその考えを一蹴しました。なぜならこれまた素晴らしいショットでほとんど石川選手と位置は違えどほぼ同じ距離に。ホントなんて戦い!素晴らしい名勝負。この勝負の行方は、最後のパターへ。

先に打ったのはB・J。それまでノーボギー。素晴らしいパッティングでした。しかし、優勝のプレッシャーもあったのかもしれません。惜しくもこのパットを外しパーでホールアウト。次に注目の石川選手のバーディーパット。これを17歳があらゆるプレッシャーに打ち勝ち、沈めバーディー。その瞬間完全優勝を果たしました。今大会中派手なアクションを取らなかった彼も気持ちの底からこみ上げてきたガッツポーズ。そして目には涙が・・・。ホントによく頑張ってくれました。

で、こんな素晴らしい勝負の中でタイトルにも書いた最悪な行為とは一体何かと言うと観客、ギャラリーです。石川選手目当てで本日も多くのギャラリーがいました。そのギャラリーが17番と18番でB・Jがパターを外すと拍手をしていたのです。(同一人物かどうかは定かではありません。)特に18番の勝負を分けたB・Jのバーディーショット。外した直後のギャラリーからの拍手。さすがのB・Jもギャラリーの方に目をやり何とも言えない表情・・・。
この事は優勝した石川選手は気にしていたのでしょう。彼の優勝インタビューでもその事に触れていました。
「
ブレンダンがいなかったらここまで良いプレーはできなかった。戦えたことを誇りに思う。本当にB・Jは素晴らしい選手です。」
と仕切りに自分の優勝よりも相手のB・Jの事を涙ながらに気遣っていました。それぐらいギャラリーの心無い行為が彼の心にも響いたのでしょう。石川選手を応援する気持ちはわかります。しかし、二人の真剣勝負に水を差すような事があってはありません。

こんな事があっても優勝を決めた石川選手を笑顔で迎えたB・J。彼の紳士な態度に私は心を打たれました。そして、最後まで気遣った石川選手も更に好きになりました。また違ったゴルフの素晴らしさを知った本当に本当に素晴らしい勝負でした。
ありがとう、B・J!
そして、おめでとう!石川 遼!!